Message
生きていてよかったと心から思える瞬間は数少なく、大別すると2つしかありません。
一つは、料理と食事に耽る間。概ね毎日その感覚へと浸ることができます。
二つ目は 自分を取り巻く環境は美しい と再認識できる時間。この感覚は、映画や小説、写真などの作品を通じた経験から実感することがほとんどです。
ただ、いくつかの建築作品での体験はほかの作品群よりも濃密な記憶として、この感覚を定義づける大切な手がかりとなっています。
そう言えるのは、空間体験によってEmpathyとInter-corporealityの感覚が同時に湧き上がり、設計者の感覚を通じて環境を知覚できたから。
その体験が、数本の線と線の関係や数mm単位の寸法調整が生む共鳴の帰結だったと学生時代を通して学んだと同時に、そのような仕事に畏敬の念と魅力を感じました。
そんな茫漠としたことを考えながら、多くの時間を京都で過ごしてきました。
鴨川のような時間の流れと不易流行の都市活動に触れ、多くの影響も受けてきました。
京都を拠点としたTPODでの活動を通して、新たな文化や思想、世界へと触れられることに期待しながら、建築意匠設計の立場から、同じ環境を生きる皆様へそれらの経験をわずかでも還元できるよう努めてまいります。