墨を磨り、紙と向き合い、書をしたためることで、私は精神を統一します。 和紙のコンディションや筆と墨との調和に寄り添い、その瞬間を切り取るために呼吸を整え、緊張感を持って書と向き合う。 私の建築観は、この書への向き合い方と通ずるものがあります。
私は、建築とは、その地に脈々と受け継がれてきた歴史や、気候風土を深く理解し、その地にあった空間、そこにしかないユニークな空間を創ることが大切だと考えています。
光と陰、風や木漏れ日といったその地が持つ力を、体全体で感じ取り、呼吸を整えて丁寧に空間を創り上げること、そこに価値観を持ち、様々な分野のプロフェッショナルが集まるTPODで、人に感動を与える空間を創りたいと思います。